内覧会でフローリングに傷を見つけたら、皆さんはどうしますか?
当然それをゼネコンに報告して、改善を求めると思います。
しかし改善を求めるにしても、どのように改善を求めるか?(補修工事方法)が非常に大きな意味を持ちます。
ほとんどの方は、フローリングの張替えを要求されるのではないでしょうか?
中には、フローリングの貼り替え=全てのフローリングの貼り替えをしてくれる。
と勘違いされている方もいます。
内覧会でのフローリングの傷程度では、全てのフローリングを貼り替えるなどは、決して行いません。
当然傷の付いたフローリングだけを貼り替える、部分貼り替え工事になります。
部分貼り替えは、一見すると、きれいに直ったように見えます。
しかしここに
とんでもない落とし穴があります。
まずは、部分貼り替えまでのメカニズムを紹介します。

もともとフローリングの工事は、その構造上、釘を使用することが出来ません。
使用しても、壁際の端のほうにだけ釘を使用する程度です。(安全上の問題でもあります。)
それは、部分貼り替え工事でも全く同様のことが言えます。
上の図を見ていただければ分かりますが、フローリングを固定するのに最も重要な、“サネ”の部分をカットされて、尚且つその部分的なフローリングを固定するのにボンドだけで固定されているのです。
ところがこのボンド、数年後には密着性が弱くなり、フローリングが浮いてきてしまうのです。
ではどのくらいの年数でフローリングが浮いてくるのか?
早くて約2年、遅くても約10年もすると必ず浮いてきます。

ここで考えなければならないのが、
内装の定期点検と、
保証期間です。
ほとんどの新築マンションは、定期的に内装の無料点検が行われます。
定期点検の期間は、大体3ヶ月・1年・2年です。
そしてその無料定期点検で指摘された内装の不具合については、無償で補修工事をしてくれます。
したがって、2年以内にフローリングが浮いたり、反ったりした場合は、ゼネコンが無償で直してくれるのです。
ところが部分貼り替えをしたフローリングの
“反り”“浮き”などは、ほとんどが2年以上経過してから起こるのです。
例えば3年後にこのような事例が起こっても、ゼネコンは一切責任を取ってくれません。(保証期間が経過しているので、当然ですが。)
それどころか、何故フローリングがこの部分だけ反ってしまうのか?理由すら分からない人がほとんどなのです。
ひどいケースの場合、この反ったフローリングにつまづいて怪我をした方もいます。
もしも内覧会でフローリングの傷を発見したら、
『部分貼り替えは行わないようにしてください。』と伝えると、簡易補修で済ませてくれます。
あくまで私の主観ですが、数年後のことを考えると、絶対に部分貼り替え補修は行わないほうが賢明です。