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2008年5月
5月20日(火) 在庫物件の内覧会

 最近の内覧会の同行依頼の内容が、明らかに少し変わってきています。

最近新築マンションの売れ行きが急速に鈍り、どこのマンションでも、一斉引渡しが終わっても、モデルルームの案内看板が目立ちます。
一昨年までは、全く見なかった光景です。
それは300戸を超える大型物件でも、同様に起きています。

それにともなって、建築されてから1〜2年経過した新築マンションからの内覧会の同行依頼が増えています。

新築マンションの業界では、引渡しまでにすべて売れたマンションを完売物件と言い、反面それまでに売れ残ったマンション(部屋)のことを、“在庫物件”と言う言い方をします。

過去5〜6年はあまり起こらなかった、マンションの売れ残り。
これからはこの現象が当たり前のように起こりえると思います。
要するにそれにともなって、在庫物件からの内覧会の依頼が増えたと言うことです。


引渡し前の内覧会と、在庫物件の内覧会。
どこがどう違うの?

どちらも新築マンションの内覧会ですが、大きな違いがあります。

それは『ゼネコン主導の内覧会』と、『販売会社(売主)主導の内覧会』です。
前者は当然引き渡し前の内覧会です。
後者は引渡し後(在庫物件)の内覧会です。
どちらも同じゼネコンが建てて、同じ販売会社(売主)が販売するマンションですが、内覧会が行われる時期が違うと、全く違った形式になります。

まず前者の内覧会では、点検の際に見つかった不備・不具合については、かなりの部分まで改善の要望が通ります。
しかし後者の内覧会では、点検の際に見つかった不備・不具合は、全くと言って良いほど要望が通りません。

ここまでを見ると、まるで在庫物件の購入がとても不利に思えてきます。

しかし果たして本当に在庫物件の購入が不利でしょうか?

引渡し前のマンションの購入までのプロセスは、現物を一切見ることが出来ません。(まだ建設途中なので当然ですが。)
したがって、販売会社から手渡される資料(パンフレット・間取り図など)だけで購入の決断をしなければなりません。
建築のプロフェッショナルですら、資料だけで建物の立体的構造を予想するのは至難の技なのに、ましてや素人がそれら資料だけで判断するにはあまりに無理があります。

当然自分が想像していた建物・内装と違う点がいくつも出てくることになります。

そして建築途中で出てくるさまざまな物件に関する噂・憶測。
それらは全て不安を覚えるネガティブな内容ばかり。
しかし「早く契約しないと、希望の間取りが他の購入者に契約されてしまう。」と営業にはやし立てられる。

つまるところ、これら不安要素を抱えたまま契約をしてしまった購入者が、せめて内覧会で不安を取り除こうと、プロのインスペクターを同行させる。

いかがでしょう。前者の内覧会と、後者の内覧会。二つの内覧会を考えた時に、一概にどちらが不利でどちらが有利とはいえないことがご理解頂けると思います。
確かに不備・不具合の改善の要望がほとんど通らない後者の内覧会でも、要は何も問題ないマンションであれば、また自分の気に入った間取りの部屋があれば、これほど有利な条件はないのです。
なんと言っても実物を見てから購入を決められる(前者のような全くの青田買いではない)ので、現物を見てない不安はないのです。
また引渡し前の物件のような、ネガティブな情報の真贋が分かってから購入を決めることができるメリットは、何者にも変えがたいと思います。

しかしもう一度念を押しておきますが、在庫物件の内覧会の場合は、傷などを含むあらゆる不備・不具合が見つかっても、その改善の要望が一切通らないことがほとんどです。(内覧会の意味すら無い?)
契約内容の中に、『現況引渡し』の条約(条件)が盛り込まれていることがほとんどだからです。

実際内覧会自体が行われないケースもかなりあります。

それを良く考えてから契約することをお勧めします。







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